西岡良仁 NEVER GIVE UP

西岡良仁 NEVER GIVE UP

photo:©yoshihitonishioka

02.062020オーストラリア遠征① ATP CUP

西岡選手(イメージ)
皆さんこんにちは。
オーストラリア遠征が終わり、次の大会に向けて日本で調整中ですが、今回はオーストラリアシーズンについて書いていきたいと思います。ただ、書きたいことがたくさんあって、大変な文字量になってしまったので、今回はATP CUPの特化してお伝えします。全豪オープンの振り返りはもう少々お待ちくださいね(笑)
西岡選手(イメージ)
まずは2020年最初の大会としてATP CUPに出場しました。今年からスタートした新しい大会で団体戦形式の大会です。デビスカップと違う点は、ATP CUPは個人戦の位置付けのような面もあり、それぞれ試合に勝てば賞金に加えて、ATPポイントを獲得できます。もちろん団体戦でもあるので、自分がもし負けたとしても、チームが勝てばボーナスもあります。
今まではデビスカップのみが団体戦で、国の代表として、名誉と誇りのために出場していましたが、ATP CUPでは個人的なメリットもあるので、とても良い大会だと思いました。賛否両論があるようですが、今年開催したことで見えた欠点もあると思うので、是非改善をして、来年も実施して欲しい大会だと思っています。
西岡選手(イメージ)
ATP CUPの詳細説明は長くなるので割愛しますが、今回はラウンドロビンで4カ国を1グループとし、それを6グループに分け、各グループの上位1位がトーナメントへ、そして各グループの2位から上位2カ国を決勝トーナメントへ行ける仕組みです。2グループずつがシドニー、ブリスベン、パースの3都市に分かれて戦い、決勝トーナメントでシドニーに集結するというフォーマットです。
日本チームの選手は、僕、添田豪選手、ベン・マクラクラン選手、松井俊英選手の4人。同じグループにはスペイン、ウルグアイ、ジョージアが入りました。この大会は個人戦でもあるため、各自エントリーが必要なのですが、他にエントリーしてる人がいなかったため本来(最大)5人までチームメンバーが入れる所を4人でのチーム編成となりました。
日本チームはパースでの予選となりましたが、僕自身初めてのパースだったのでとても楽しかったです。自然が多く海も綺麗で、大都市のシドニーやメルボルンに比べてとても綺麗な雰囲気でした。そこまで気温も暑くなく少し肌寒いくらいで、真夏のオーストラリアにいることを忘れてしまいそうでした…
西岡選手(イメージ)西岡選手(イメージ)
そして、初戦はウルグアイとの対戦。クエバス選手が1番手ですが、2番手からはランキングが400位台とかなり落ちます。今回スペイン以外の2カ国は1番手選手のランキングは高いですが、2番手以降がかなり落ちるので、僕がシングルスで勝てるかどうかが予選突破にかなり重要だと自分自身では認識していました。
まずは最初のゲームを添田さんが快勝し、次に自分とクエバスとの対戦です。序盤からしっかり相手のやりたいプレーを封じて、僕自身も完璧と言える試合内容で60.61の完勝でした。まさかクエバス選手にこんなスコアで勝てると思わず自分でも驚きましたが、とても良いスタートを切れました。ベンくん、松井さんのダブルスもストレートで勝利し、日本チームはセットを与えずウルグアイに勝利し、最高のスタートを切りました。
2試合目は、バシラシビリ選手率いるジョージアです。とても小さな国ですが、バシラシビリ選手は26位で僕の格上選手でした。この日も添田さんが最初に勝ち1-0となり、自分の出番です。バシラシビリ選手とは何回も練習したことありますが試合での対戦は初めてでした。おそらく全男子テニス選手の中で1番のハードヒッターだと思います。なので打たれることを覚悟し、我慢のプレーが必要なのはわかっていました。僕のプレーは崩れることなく終始良いプレーができ、この日も62.63で快勝でした。この2戦とも相手はランキングが上でしたが、どちらも良い勝ち方ができ、自信になりました。
ダブルスの相手はランキングは下のペアでしたが、相手のパフォーマンスが良く、ストレートで負けとなりました。団体戦はアップセットが多いですので、やはりこういう時もありますね。とは言え2-1でジョージアに勝利し、予選突破をかけてのスペイン戦へ。
西岡選手(イメージ)西岡選手(イメージ)西岡選手(イメージ)

3戦目のスペインチームのラインナップがもう尋常なく凄かったです(笑)
1番手から順番に、ナダル選手 バウティスタアグート選手、カレノブスタ選手、フェリシアノロペス選手、ラモスヴィノラス選手…
トップ10が2人いますし、3番手以降ですらグランドスラム上位経験者という豪華且つ協力なメンバーでした。
試合の方は、まずは添田さんがアグート選手と対戦しましたが、さすが世界9位、完璧なプレーを披露されての敗戦。そして、僕は世界1位のナダル選手と2回目となる対戦を迎えます。作戦は完璧に立てていて、自信もありました。僕の中でナダル選手との「相性がいい」とは思ってるので、思い切ってぶつかってきました。1セット序盤から常にリードしていたのですが、5-4で自分サーブを取りきれず最終的にセットを取られました。2セット目も先にチャンスを見つけるのですが、そこでリードできず最後はしっかりとプレーされました。
自分のプレー自体はとても良かったですし、チャンスも作れましたが、リードした時に思い切ってプレーできななったのが敗因です。引かずに思い切りやっていければ可能性はあったかもしれませんが、残念な敗戦となりました。
ダブルスにもナダル選手が登場し、この日はベンくんと添田選手が出場しました。とても均衡した試合でファイナルタイブレークへ。勢いのままリードし、6-3ベンくんサーブから逆転を食い6ー10での敗退でした。本当にナダル選手の大事な場面での強さは、尋常ではないと再認識しました。
僕たちはスペインに0-3で敗退し、グループ2位でした。試合の勝利数では他のグループの2位と並んだため、セットの取得率での勝負となり日本はカナダより5%取得率が少なかったため、決勝トーナメント進出とはなりませんでした。
あと一歩で決勝トーナメントへ行けなかったのは残念ですが、年明けから高いレベルのプレーができ、結果も出せましたし、何よりチームと楽しんで一緒にプレーできたことが最高でした。

今回のATP CUPはテレビ朝日さんとAbemaTV さんでも放送していただき、多くの方々が視聴してくれたので、テニスの普及面でも貢献できたのかなと思っています。本当に最高の1週間でした。

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07.5 西岡良仁ウィンブルドン活動報告

PROFILE プロフィール

西岡良仁選手は1995年生まれの21歳。
15歳の時に(公財)盛田正明テニスファンドの支援を受けて
数多くのプロ選手を輩出するアメリカのIMGアカデミーにテニス留学。
2014年にプロに転向すると、同年の仁川アジア大会ではシングルスで優勝。
日本に40年ぶりの金メダルをもたらしました。
2015年にはテニス4大大会の一つである、全米オープンテニスでグランドスラム
本戦初勝利を挙げました。
デビスカップ日本代表にも初召集され、ダブルスで日本代表として初出場しております。
2016年も全豪オープン、ウィンブルドンにて本戦に出場。
今後も活躍が期待される選手です。
所属 ミキハウス

SCHEDULE スケジュール

1.29~2.4
オーストラリア Caterpillar Burnie チャレンジャー
2.5~2.11
オーストラリア Smart Fibre Launceston チャレンジャー
2.26~3.3
U.A.E. Dubai Duty Free ATP500
3.8~3.18
アメリカ Indian Wells ATP1000
3.21~4.1
アメリカ Miami Open ATP1000

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