西岡良仁 NEVER GIVE UP

西岡良仁 NEVER GIVE UP

photo:©yoshihitonishioka

10.232020欧州クレーコート3回大会(オーストラリア・イタリア・ドイツ)

西岡選手(イメージ)
前回は全米オープンを振り返りましたが、今回は(全仏前に出場した)欧州3大会の感想を、プレー面だけでなく、大会の運営などについても触れてみたいと思います。
西岡選手(イメージ)
全米オープン後、オーストリア・キッツビューエルに向かいました。ハードコートは全米オープンの1大会のみで、ここからクレーコートに変わりました。1年以上プレーしていないクレーコートで慣れるのに少々てこずりましたし、気温は低く、標高も高い場所で、対応するのが難しかったです。
この大会では、「外に出て大丈夫」と言われていたので気持ち的に楽でした。街に行ったり、ゴンドラに乗って山に登ったり、息抜きができたのは良かったです。普段なら当たり前にできることなのですが、この時期は外出すら難しい状況でしたので、珍しいと感じるほどでした。早く以前のように戻って欲しいと思いますが、まだまだ先になりそうですね…
キッツビューエルでは錦織選手が復帰戦として出場しており、ダブルスも組んでもらいました。結果は一回戦負けでしたが、久しぶりに錦織選手とテニスができて嬉しかったです!
西岡選手(イメージ)

オーストリアの後はイタリア・ローマに移動でした。大会の移動にあたって、国をまたぐことになるので大会会場でPCR検査を受け、48時間以内の陰性結果を持って入国しないといけないと言われて、毎回持って行っていたのですが、実際にはその結果を見せたのは1回だけでしたので、「国として特に気にしてるところって少ないんだな」と思いました。
ローマでも入国時は見せる必要がなく(EUだとしても国によって現状が違うので念の為検査結果は持っていました)、普通にホテルまで行けました。ただ、ローマでは観光はできませんでした。ローマは僕が海外で1番と言ってもいいくらい好きな街で、去年はコロッセオなどの歴史的な場所に行ったりして中世ヨーロッパの歴史に触れ感動した思い出があります。今年はホテルでずっと引きこもりとなりました。
ローマの大会から、ヒッティングパートナーとして、ジュニア時代アメリカで3年ほど一緒に生活していた僕の1つ年下の中川直樹選手に来てもらいました。直樹は、現在橋本創業の実業団に所属し、去年はリーグでMVP獲得した選手です。まだランキングが低いため出場できる大会がなく、ずっと日本にいるとのことだったので、だったら「ヨーロッパに来てトップの選手達の練習や試合観戦をしに3週間ほど遠征にどう?」と伝え、来てもらいました。彼とはプライベートでも頻繁に会うので、大会中のストレスや疲れがあるのを、部屋で一緒に遊んだりして解消できるメリットもあり、とても助かりました。“練習相手兼友達”みたいな感覚でした。
ローマも本戦からでしたし、直樹としっかり練習ができた分、良い調子で試合に臨めました。結果は2回戦負けであまりパッとしなかったですが、とても良くなって来た感触がありました。何よりまずはコロナ禍での復帰後に初勝利ができてよかったです。
ローマでも食事は大会会場もしくはホテル、デリバリーだったのですが、せっかくなので本場のピザを食べたかったのに今回はレストランで食べられずのは残念でした。海外で美味しい食べ物が食べれないという辛さがありました。レストランに行けた日々が懐かしいです…
西岡選手(イメージ)
そして、ローマでプレー感覚を徐々に掴んだ後、ドイツ・ハンブルグへ移動。ローマはかなり暖かかったですが、ドイツから急に長袖が必要なほど寒くなり、違った環境へと変わりました。ドイツに入って数日間は外に行っていいと言われていたので街を少し観光したり、外食に行ったりもしました。ドイツについた初日に僕達は声を揃えて中華を食べようとなり、探し回って入ったレストランで食べた中華料理が今回の約5週間の遠征で一番美味しいと感じました(笑) ローマでパスタばかり食べていて正直飽きていたので、満足でした。
さて、大会が始まったら突然主催者側から「外に出ては行けない」と言われ、プレー以外は巣ごもり生活に戻りました。正直なところ、泊まっているホテルには一般客もおり、食事も一般客の側で食べることもあり、リスクは外に居るのと変わらないのに、選手は外出できないというルールはあまり理解ができませんでした。確かにコロナ感染者が増えているヨーロッパではありますが、それならばホテルを全部貸し切ったりしてもらわないとあまりリスクは減ってないんじゃないかとも感じました。
他の選手からも同様の意見は上がっており、大会運営や規制については少し理解ができないような厳しさがあったり、時に甘過ぎたりと曖昧な印象が残りました。
こういう点でも、全米オープンの運営がいかに素晴らしかったなと思います。
さて、試合の方は、地元選手にファイナルセットでの敗戦。19本のブレークポイントを握りながら3回しかブレークできずに敗退。試合の主導権は握っているものの、必要なポイントが取れず波に乗れずに負けてしまいました。こういうことはあまりないのですが、全米の時と同じように、勝ち切れない試合となってしまいました。
西岡選手(イメージ)

サポートに来てくれた直樹は本来全仏オープンの始まるギリギリまで帯同する予定でしたが、ポルトガルの試合に出場できるようになったので、急遽ポルトガルへと向かって行きました。彼もまだランキングが低いのでフューチャーズでランキングを上げて一緒の大会に出場できるようになって欲しいです!後輩として、友人として一緒にツアーを回れると心強いと思っています。

次回は、全仏オープンを振り返りたいと思います!

BACK NUMBERBACK NUMBER

コラム画像
10.20 コロナ禍での2020全米オープン
コラム画像
10.23 2020欧州クレーコート3回大会(オーストラリア・イタリア・ドイツ)
コラム画像
10.27 全仏オープン2020
コラム画像
08.11 HISブログ50回記念 ~この4年間を振り返る~
コラム画像
07.10 YouTubeでの活動とツアー再開に向けて
コラム画像
06.11 新型コロナウィルスとこの2か月間の生活
コラム画像
04.01 デルレイビーチ決勝からドバイへ ~移動や調整の難しさ~
コラム画像
03.23 2020オーストラリア遠征② 最高だった全豪オープン
コラム画像
03.30 2020アメリカ遠征 ニューヨークとデルレイビーチ
コラム画像
02.06 2020オーストラリア遠征① ATP CUP
コラム画像
12.11 2019デビスカップ ~フランス戦~
コラム画像
12.13 2019デビスカップ ~セルビア戦~
コラム画像
11.06 2019楽天オープンとヨーロッパシーズン
コラム画像
09.17 アメリカシーズンを振り返る① WTTエキシビション→Citi Open
コラム画像
09.20 アメリカシーズンを振り返る② モントリオール→シンシナティ
コラム画像
09.25 アメリカシーズンを振り返る③ 全米オープンと総括
コラム画像
07.16 ウィンブルドン
コラム画像
06.12 クレーコートシーズンの振り返り①
コラム画像
06.14 クレーコートシーズンの振り返り②
コラム画像
06.18 クレーコートシーズンの振り返り③~全仏オープン~
コラム画像
03.22 2月~3月アメリカ・ハードコートシーズン振り返り
コラム画像
02.18 デビスカップ中国戦
コラム画像
12.26 2018年の振り返り
コラム画像
11.30 チャレンジャー大会転戦記
コラム画像
10.23 深圳オープンでの優勝、楽天オープンへの感謝
コラム画像
9.28 デビスカップの感想と、楽天オープンにむけて
コラム画像
8.21 全米オープン前の3週間
コラム画像
7.13 ウィンブルドンとアメリカでのプレーに向けて
コラム画像
6.8 全仏オープンを終えて
コラム画像
5.15 怪我から復帰後の初優勝
コラム画像
4.2 3月の振り返りと束の間の日本
コラム画像
2.20 トレーニング強化と、少しだけプライベートな話…
コラム画像
1.16 全豪オープン1回戦
コラム画像
1.15 新年のご挨拶と全豪に向けて
コラム画像
11.28 復帰に向けて
コラム画像
10.27 運転免許、解説、イベント、そしてリハビリ
コラム画像
9.25 Davis Cupブラジル戦
コラム画像
8.25 夏の思い出
コラム画像
7.28 定期健診と夏の楽しみ
コラム画像
6.12 栄養面での自己管理、後輩の活躍
コラム画像
6.30 車椅子テニス
コラム画像
5.8 アメリカ遠征を終えて
コラム画像
5.19 リハビリと友達
コラム画像
3.24 東京でのデビスカップからアメリカ~メキシコを転戦
コラム画像
3.25 インディアンウェルズ BNPパリバオープン
コラム画像
2.1 メルボルン ~全豪オープン2回戦~
コラム画像
1.30 オーストラリアシーズンを終えて
コラム画像
12.26 カザフスタンから帰国して
コラム画像
11.5 楽天オープンを終えて
コラム画像
11.28 カザフスタンにて
コラム画像
09.23 デビスカップ1日目
コラム画像
09.27 デビスカップ2日目、3日目と楽天ジャパンオープンに向けて
コラム画像
08.19 全米オープンに向けて
コラム画像
07.5 西岡良仁ウィンブルドン活動報告

PROFILE プロフィール

西岡良仁選手は1995年生まれの21歳。
15歳の時に(公財)盛田正明テニスファンドの支援を受けて
数多くのプロ選手を輩出するアメリカのIMGアカデミーにテニス留学。
2014年にプロに転向すると、同年の仁川アジア大会ではシングルスで優勝。
日本に40年ぶりの金メダルをもたらしました。
2015年にはテニス4大大会の一つである、全米オープンテニスでグランドスラム
本戦初勝利を挙げました。
デビスカップ日本代表にも初召集され、ダブルスで日本代表として初出場しております。
2016年も全豪オープン、ウィンブルドンにて本戦に出場。
今後も活躍が期待される選手です。
所属 ミキハウス

SCHEDULE スケジュール

1.29~2.4
オーストラリア Caterpillar Burnie チャレンジャー
2.5~2.11
オーストラリア Smart Fibre Launceston チャレンジャー
2.26~3.3
U.A.E. Dubai Duty Free ATP500
3.8~3.18
アメリカ Indian Wells ATP1000
3.21~4.1
アメリカ Miami Open ATP1000

COLLABORATION TOUR コラボツアーCOLLABORATION TOUR コラボツアー

CONTACT お問合せ・ご予約

TOKYO 東京スポーツイベントセクション

050-1741-9498[月・水・金のみ]11:00-17:00
〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-33-8 サウスゲート新宿ビル1F 総合旅行業務取扱管理者 森 雅弘

OSAKA 大阪スポーツイベントセクション

06-6359-1919[月・水・金のみ] 11:00~17:00
〒530-0001
大阪府大阪市北区大深町1-1 LINKS UMEDA7階 総合旅行業務取扱管理者 上村 諒

PAGE TOP