【vol.1】『２０１４ブラジルW杯とフットボール』（2014.7.4）

みなさん、こんにちは。今日からコラムを書かせて頂くことになりました、大儀見優季です。現在、私はイングランド・チェルシーFCレディースというクラブで、プロサッカー選手としての日々を過ごしています。ロンドンの南西部に位置する、コブハムという街で生活しています。こちらにきてからそろそろ１年が経とうとしています。ヨーロッパでの生活は今年で４年目を迎え、イングランドへ来る前はドイツ・ポツダムで３年半という月日を過ごしたので、海外での生活にもかなり慣れてきました。

さて、現在ブラジルにてワールドカップが開催されていますが、皆さんはどのようにしてワールドカップを楽しんでいますか？日本では深夜、朝方の放送でだいぶ睡眠不足の方も多いと聞いていますが、イングランドでは夕方から夜にかけてのゴールデンタイムに放送されているため、ほとんどの試合をLIVEで観戦することができています。私は、試合を見ながらTwitterでプレーについて思ったことや考えなどをボソボソと呟くことでワールドカップを楽しんでいます。意外と反響があり、解説がわかりやすいというコメントを多く頂いています。もちろん、単純に試合を見ながら何か学べることであったり、新しい発見を見つけることも、楽しさの一つにあります。

私自身、今までワールドカップをあまり真剣にテレビで見たことがなく、日本戦はしっかりと観戦していたのですが、他の国の試合も食い入るように見ている自分がいるのに少し驚いています。行きつけのレストランやカフェでも、店員さんとワールドカップについて話しをしたり、さすがフットボールの母国と思わせることが沢山あります。また、その国が辿ってきた歴史であったり、文化としての背景や国としての現状を調べた上で観戦すると、より一層ワールドカップを深く楽しめるのではないかと感じています。

そんなワールドカップに沢山の刺激を受け、新しくサッカーボールを購入し、家の近くにある公園で、自主トレに勤しんでいます。

こうして１人でボールを蹴ったりする時間であったり、トレーニングをしている時間はあっという間に時間が過ぎてしまい、こないだ、気付いたら１人で２時間もボールをひたすら蹴っていた時がありました（笑）でも、それだけ自分にとって夢中になれるものがフットボールということを改めて気付かせてくれました。ワールドカップを戦っている人たちも、それを応援している人たちも、根本にあるのはこういった夢中になれる感情があるからなのではないでしょうか。

４年に１度行われるワールドカップという夢の祭典。その頂点を目指して各国が全力以上のものを振り絞り、国を背負ってぶつかり合う姿は、本当に心を大きく動かされます。今大会は、本当にどのチームも力が拮抗していると感じますし、だからこそ、我慢強く、粘り強い試合が多く見られるような気がします。そういったメンタリティを含めて、フットボールはその国の社会を反映しているのではないかと私は感じます。ワールドカップは、フットボールを通して世界を知ることの出来る貴重な機会なのではないでしょうか。
　　　
どんな形であれ、違う国の文化や歴史に触れることで自分の考え方や価値観は少しでも変わると思います。是非、今回のワールドカップでそういった見方にチャレンジしてみては如何ですか？楽しい発見や面白い発見があるかもしれません！

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