HIS SPORTS SECTION

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大学院で学んだ事

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こんにちは。
最近は少しずつ日が長くなってきましたね!寒いとウォーミングアップにかなり時間がかかるので、はやく暖かくならないかなーと思いながら練習しています。来月には大学でも卒業式・修了式があり、今年度もあと少しです。私は昨年の7月に大学院を修了したので、一応今年度修了生ということになるそうですが、修了式は7月にもあったので、そちらに参加しました。

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さて、今日は大学院で学んだ事について書いていこうと思います。大学生時代は体育専門学群、大学院生時代も人間総合科学研究科・体育学専攻ということで、ずっと体育やスポーツの勉強をしてきました。大学の3年生からは「スポーツ運動学研究室」という研究室に所属して、スポーツ運動学を専門にしていました。私はスポーツ運動学とは、運動をしている現場をとても大切にする学問であり、人間の運動やその運動を実施している生身の人間に焦点をあてて質的な研究をする領域だと理解しています。イメージしやすいところでいうと、いわゆるコツやカンといわれるようなものを研究したりします。(運動学とは…なんて偉そうに言ってないで、本当はもっともっと勉強が必要です笑)

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私はその研究室でラートのある技についての修士論文を書きました。題目は「ラート競技の直転種目における Doppelknieumschwung の技術に関する動感論的研究」。まず、Doppelknieumschwungとはラートの直転種目の中の技の一つで、ドイツ語名です。日本の難度表には「膝掛け回り・2回」と表記されている技のことです。この技は文字通り、ラートのバーに膝を掛けて2回転するという技で、ラート競技では現在最高難度のD難度が認められています!私はこの技を大学4年生から練習を始め、 その年の全日本学生ラート競技選手権から試合で構成に組み込んでいて、それ以降全ての試合で実施しています。とっても簡単に言うと、この論文は私のDoppelknieumschwungの習得過程や練習を細かく深く分析し、その技術を解明することを目的としています。ラート競技をしていない方からすると訳のわからない内容になりそうなので、実際の論文の内容や結論については、ここでは割愛させていただきます。

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論文自体の内容はさておき、この運動学という学問を専門的に勉強した数年間は一人の選手としても運動指導をする立場としても、とても大きな財産になっていると感じています。選手としては、自分の感覚に耳を傾け、その感覚の変化を楽しみながら技を習得し洗練させていけるように。そして指導者としては常に運動をしている当人の感覚に寄り添いながら、その瞬間に適した指導ができるようになりたいと思います。

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もちろん他にも様々なことを勉強しました。印象に残っているのはスポーツ医学系の授業やスポーツ心理の授業です。どれも当然のことですが、競技力があがっていくにつれて怪我の予防や怪我をした場合のリハビリの方法、試合時の気持ちのもち方等が競技力向上に非常に大切な要素であることを実感しました。これらのことを専門とされている先生方がすぐ近くにいて、わからないことがあれば質問でき、勉強できる環境は本当にありがたいものだったのだと感じています。今はもう学生として授業をうけることはないですが、競技力や指導力をあげていくためにも、時間があるときはこれからも勉強していきたいと思います。

PROFILE

堀口 文

1990年2月26日生まれ(26歳) 秋田県出身
2016年7月に筑波大学人間総合科学研究科を修了し、修士(体育学)の学位を取得。

幼少の頃より水泳、ダンス、陸上競技、バドミントンなど様々なスポーツを経験し、
2009年に筑波大学体育専門学群に進学。体育会体操部に所属する。
2016年3月まで在籍した体操部では、1年半の間主将として活動。
その間ラート競技だけでなく国内や海外において数多くのパフォーマンス活動をおこなう。

ラートと出会ってわずか2年後には日本代表に選出され、全日本選手権において種目別3連覇を達成。
2014年には世界ラートチームカップにおいて団体優勝を果たし、世界一を経験する。
2016年6月に開催された世界ラート競技選手権では団体戦2位、女子個人総合5位(日本人最高位)入賞、
種目別においても2種目で上位入賞を果たした。

現在は12月に開催予定の全日本ラート競技選手権に向けてトレーニング中。

MESSAGE

私は19歳の時にラート競技を始め、これまで様々な経験をしてきました。
2013年に世界選手権でメダル獲得、2014年には初の世界一になりました。
その後は更に自身を高めるためにラート競技の強豪国であるドイツへ単身で留学し、
世界有数のトレーニングや指導者、選手から多くのことを学ばせていただきました。
心身共に充実し順風満帆に思われた競技生活でしたが、帰国後に大怪我を負い、
約一年におよぶリハビリ生活を送ることになりました。
現在は完全復活し、来年の世界チームカップ、
そして再来年の世界選手権を見据えて日々トレーニングに打ち込んでいます。
私はラートと出会ったことで、それまで感じたことのなかったような喜びや達成感、同時に悔しさや痛みも知りました。
そしてこれからもラートを通して多くのことを学んでいきたいと思っています。
ここでは、ラートの魅力はもちろん、そんな私がどのような想いで日々ラートと向き合っているのか、
世界を相手に戦ってきたなかで感じていることなども存分にお伝えしていきます!
沢山の方にご注目いただけるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。

SCHEDULEスケジュール

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2.28 Team World Cup 2017
今日は約2ヶ月後にせまってきた Team World Cup についてお話したいと思います。
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2.17 大学院で学んだ事
こんにちは。最近は少しずつ日が長くなってきましたね!寒いとウォーミングアップにかなり時間がかかるので、はやく暖かくならないかなーと思いながら練習しています。
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1.30 OFFの日の過ごし方
こんにちは!お正月休みで少しだけなまった身体とも完全におさらばし、4月のチームカップに向けて本格的に始動しています!
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1.16 スクール活動や普及活動について
皆様、明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします!さて、今日はラート競技以外の活動について書いていこうと思います。
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12.27 今年の総括と来年の抱負
早いもので2016年ももうすぐ終わりです。今年もたくさんの出来事がありました。少しずつ振り返ってみようと思います。
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12.19 第22回全日本ラート競技選手権大会のご報告
12月10日・11日に第22回全日本ラート競技選手権大会が茨城県つくば市で開催され、出場してきましたので、そのご報告をさせていただきます。
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11.30 全日本大会に向けて
今年も全日本ラート競技選手権大会が近づいてきました!毎年クリスマスソングが聞こえ始めると、全日本の季節だなあ…と感じます。
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11.15 ドイツ留学で得たもの
11月9日でドイツへの留学から帰国し、2年が経ちました。今日はその時のドイツ留学で感じたことや経験したことをお話ししたいと思います。
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10.24 World Championships2016 大会結果について
少し前のお話になってしまいますが、今年6月19日〜26日にアメリカのシンシナティーで2年に1度の世界選手権が開催され、日本代表として参加してきました。
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10.07 ラートとの出会い、魅力
初めまして、ラート競技日本代表の堀口文と申します。「ラート」というスポーツをご存知でしょうか?

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