6.18クレーコートシーズンの振り返り③ ～全仏オープン～

最終週 パリ全仏オープン（フランス）
シングルス1回戦 6-7(7).6-0.4-6.6-2.6-3 M.McDonald戦
シングルス 2回戦 7-5.4-6.2-6.7-6(5).2-6 Juan Martin Del Potro戦
ダブルス1回戦 3-0.RET（途中棄権による勝利） McDonald/Opelk戦
ダブルス2回戦 3-6.3-6 Roger/Tecau

今回はクレーコートシーズン振り返りの最終回、全仏オープンについてです。

会場のローラン・ギャロスはジュニア時代から何度も来ている場所ですが、やはり他の大会に比べて選手たちの気合いが違う気がします。もちろん僕も含めてですが、クレーコートの集大成に位置づけられる大会なので勝ちたいという気持ちやモチベーションはどの大会よりも大きいです。
そんな全仏オープン一回戦はアメリカのマクドナルド選手。同い年で彼はアメリカの大学に行き、一年生で全米1位になりプロ転向した選手です。エストリルの大会の一回戦でも当たりましたが、一回勝ってる分相手は思い切ってプレーをしてきました。予想はできていましたし、彼の嫌な所はもちろん把握していましたが、この日は天気が悪く僕のスピンのボールがあまり跳ねずにちょうど打ちやすい打点にいってしまいかなり苦労しました。高い打点で取らせたいのに雨でコートが濡れボールが重くなってしまい、自分がやりたいようなプレーがしづらかったです。ただ試合の主導権は自分の方が握っていたと思っていましたし、やり切れば勝てる自信はありました。後半は天気も回復し、いつものようにプレー出来たので良かったです。ファイナルセットの2ポイント目で彼が嘔吐してしまい試合がストップするという僕も初め体験することことが起こりましたが、その後も落ち着いてプレーをし、勝ちきることができました。

ダブルス一回戦も相手はマクドナルド選手でしたが、疲労の蓄積もあったのでしょうか、彼が途中で足を痛め棄権勝ちとなりました。シングルスで約三時間の試合をした翌日だったので疲れが出た可能性が高いですね。
シングルス2回戦はデルポトロ選手。今年2回目の対戦ですが、クレーコートは初対戦です。ファーストセット序盤でデルポトロ選手が膝に違和感を感じて動くのをやめて、ファーストセットをアップしましたが、徐々にいつも通りのプレーになってきて苦しい展開になりました。途中引いてしまった自分がいたので、4セット目はなるべく自分から攻めるように意識してプレーしていきました。何度もピンチをしのいでタイブレークで4セット目を取りましたが、5セット目は体力的に攻め続けることができませんでした。ボールを飛ばせなくなり、打ち込まれ出してディフェンスのボールも浅くどうしようもなくなってしまいました。ファイナルセットで力尽きましたが、出せるものを出しきった結果だと思います。

去年の悔しい敗退がありましたが、その時「ヨシコール」で観客の方が拍手して見送ってくれましたが、今年もデルポトロ選手のファンが大勢の中、試合後は「ヨシコール」で見送ってくれました。勝てなかったことは悔しいですが、観客の方々を魅了できたという意味ではテニス選手としてとても光栄なことです。今後もこういった試合を行えるように頑張っていきたいと思いました。

ダブルス二回戦は序盤チャンスがありましたが、それ以降相手ペアにキッチリとプレーされてチャンスは無かったです。最近はダブルスのランキングも上げていきたいと思ってましたが、やはり普段からダブルスに慣れている選手は強かったです。

今季のクレーコートシーズンではなかなか勝てず、ポイントを積み上げることができませんでしたが、また一つ成長できた遠征だったとも思っています。クレーコートの大会はまた来年になりますが、とても楽しみです。特に全仏オープンでは、会場にたくさんの日本人の方々がが応援に来てくださり、本当にありがとうございました！ 今後は芝のシーズンが始まり、終わり次第すぐアメリカのハードコートシーズンです。かなりハードなスケジュールですが、来年のオリンピックの為にもしっかりランキングを上げていきたいです。
引き続きご声援をよろしくお願いします！